恒春堂のしごとについてご紹介します。
表装を完全に解体し、本紙(書かれた素材)と共に劣化した裏打ち紙を全て取り外します。その後、本紙に適切な修復を行います。
新しく、丈夫な和紙で裏打ちすることで再び本紙の支持・強化を行い、各種表装に仕立てます。作品をベストコンディションに整え、約百年後の再修復までの長期安定した状態に整えます。
本格解体修復とは異なり、緊急性の高い損傷箇所、その原因となる部分のみに修復の手を加えます。
百年後の再修復までの安定的な保存維持を目的とするのは難しいですが、状況により、劣化や損傷の速度を大幅に緩やかにすることができます。
対症修復や応急修復を行う際は、損傷の状況と文化財の将来への影響を十分に考慮する必要があります。
作品の活用状況や保存状況も踏まえてご相談させていただきます。
費用を抑えつつ、現状で可能な限りの処置を行いたい場合に有効な選択肢となります。
紙・絹に書かれた本紙を裏打ちし、各種表具・表装にお仕立てします。その際、使用する紙や接着剤は文化財修復で用いられるものと同等の、安全で伝統的な材料を使用します。
表装裂(布地)は、絹織物を使用し、本格的な表具に仕立てます。安全で伝統的な材料を用いることで、後世の再修復にも配慮した、永く残る表具を提供します。
文化財・美術品の保存・収納箱は文化財・美術品を守る大切なものとなります。保存・収納箱は外からの衝撃や水分、湿気などからの被害、環境(温湿度、紫外線)の影響を最小限に抑え、劣化のスピードを緩やかにすることができます。
桐箱は保存に適しているだけではなく、中に入る作品の品格を表すものとも言えます。また作品の酸化劣化を抑えるために中性紙を使った収納箱も保存性に優れています。
文化財の保存・修復に関するご相談を承ります。
作品の診断、保存環境、取り扱い、修理費用など、どのような些細なことでも構いませんので、お気軽にご相談ください。